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2012/10/02

厚生年金基金の廃止方針を決定 厚労省

 厚生労働省は、AIJ投資顧問の年金消失問題を受け、厚生年金基金を一定の経過期間を置いて廃止する方針を決めた。再建が困難な基金について、他の企業年金への移行を促しつつ、厚生年金基金の廃止を促す。10月中に設置する専門委員会で制度改革案を検討し、年内をめどに成案をまとめる。
 厚労省は28日に開いた特別対策本部で、厚生年金基金制度の代行部分について、厚生年金本体の財政リスクと母体企業の経営リスクに配慮し、一定の経過期間を置いたうえで廃止する方針を決めた。廃止後を見据え、中小企業が加入しやすい企業年金を構築するための施策の推進、「代行割れ問題」への対応として特例解散制度の見直しなども図る。
 特例解散制度の見直しについては▽公的年金(厚生年金本体)への財政影響▽企業経営に与える影響と企業に求められる事故責任原則▽企業年金を持たない厚生年金被保険者とのバランス―などをあらためて検討する。
 厚労省は、10月中に設置する社会保障審議会年金部会の専門委員会に改革試案を提示し、年内をめどに成案をまとめる。この成案に沿った形で制度改革のための法案を次期通常国会に提出するとしている。

提供:建通新聞社