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2016/08/02

関東地整 簡易確認型を試行導入

 国土交通省関東地方整備局は、「簡易確認型」の試行などを盛り込んだ総合評価落札方式の改訂適用ガイドラインの運用を8月1日に開始(一部は先行して運用を開始)した。配置予定技術者の審査対象期間を緩和する他、新たな評価項目として手持ち工事量、優良工事部長表彰を追加する。
 簡易確認型は、入札参加申請書の提出時には評価点を含めた簡易な技術資料1枚のみの提出を求め、開札後に評価値を算定する。評価値算定後の評価値上位3者を落札候補者とし、その時点で簡易な技術資料の根拠となる詳細技術資料(約15種類、70枚)の提出を求める。
 詳細技術提案書は、落札候補者のみ作成することになるため、応札者にとっては技術提案作成での負担軽減、発注者にとっては技術審査・評価での事務量の軽減につながるとみている。ただ、同局によると、現時点では簡易確認型の対象案件は決まっておらず、今後、各出先事務所が自発的に取り組むことになるとしている。
 配置予定技術者の審査対象期間の緩和は、出産・育児などによる休業期間や、事業促進PPP業務に従事していた期間を審査対象期間に加えるようにする。
 出産・育児などの休業期間は切り上げ、業務従事期間は切り捨てる。出産・育児などによる休業は1年間に満たないケースが多いため、切り上げて対応する。例えば、1年以上2年未満の出産・育児などを理由とした休業の場合は、審査対象期間に2年を加える。業務従事期間については、別途、実績を評価することから切り捨てる。
 休業期間の確認には、出産・育児の場合、社会保険休業申請時の書類などを用いる。過去の関係書類が勤務した会社に保管されていないケースなども想定されるが、「女性技術者らが活躍できるようにするための見直し。確認手法は柔軟に対応する」考えだ。
 手持ち工事量の評価は「国土交通省直轄工事における総合評価落札方式の運用ガイドライン」に準拠する。
 施工能力評価型T型、U型、技術提案評価型S型(WTO、WTO以外)の全工事種を対象とし、手持ち工事量比率(当該年度受注額の過去3年間の平均受注額に対する比率)が0.5未満の場合2点、同0.5以上1未満の場合1点、同1以上の場合は0点を評価点とする。
 その他、段階的選抜方式では2次審査における施工計画に関するヒアリングを必要に応じて実施するように改める。また、技術資料の作成や技術審査でのミスを防止するため評価方法を統一。一括審査方式を適用する場合は、一次選抜者数を10〜15者、適用しない場合は5〜10者とすることもルール化する。

簡易確認型(施工能力評価型U型に適用)
提供:建通新聞社