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中央ニュース

2020/01/16

技術提案・交渉方式 上流段階で適用検討

 国土交通省は、受注者の技術提案で仕様を確定し、予定価格を決定する「技術提案・交渉方式」の運用ガイドラインを改正した。計画、調査、予備設計など、直轄事業の上流段階から同方式の適用を検討できるように総合評価方式の選定フローを見直した他、設計段階で施工者が担う「技術協力業務」について、工事特性に応じた技術協力期間の目安も示した。施工者とあらかじめ施工条件を合意できる同方式は、施工の手戻りや入札不調を防止する効果があると同省はみており、入札・契約手続きの円滑化、効率化を図ることで、同方式の適用件数を拡大させる。
 技術提案・交渉方式は、2014年の品確法改正時に同法に位置付けられた入札・契約方式。発注者が仕様を確定できない厳しい条件下の工事や高度な技術が必要な工事で、技術提案を踏まえて選定した優先交渉権者(施工者)と価格交渉し、仕様と予定価格を定める。
 施工者は「技術協力業務」などで設計段階から事業に関与し、施工のノウハウを設計に反映させる。16年10月に契約した「国道2号淀川大橋床版取替他工事」が初弾で、19年12月末までの間に13件の直轄工事に適用されている。
 改正のポイントは、事業の上流段階である計画・調査・予備設計・予算検討の段階からの同方式の導入を促すため、総合評価方式の選定フローを見直した点。詳細設計に着手している案件では、技術協力業務で施工者のノウハウを生かす余地が少なくなるため、計画段階でも適用が最適だと判断された場合に同方式を選択しやすくした。
 技術協力業務については、工種、工事の緊急度、提案の自由度、適用技術の実績に応じた技術協力期間の目安をガイドラインに追加。技術協力期間が短すぎると、施工者の技術提案を反映させることができないため、この目安を参考に最適な技術協力期間を設定できるようにする。技術協力業務を担う施工者、発注者、設計社の役割分担も明確にした。

提供:建通新聞社