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2020/04/10

掛金日額を320円に引き上げ 21年10月から建退共

 勤労者退職金共済機構建設業退職金共済事業本部(建退共)は、建退共制度の安定的な運営と退職金水準を維持のため、2021年10月1日から現在310円の掛金日額を320円に10円引き上げる方針を固めた。新型コロナウイルス感染症対策で持ち回り開催となった第41回運営委員会・評議委員会で承認された。
 現在3・0%の予定運用利回りについても見直し、1・6%以上1・8%以下に引き下げる方向となった。今後、厚生労働省に要望、具体的な利回りに関して同省の労働政策審議会の部会で審議し、政令で定める。これについても21年10月1日から適用する。
 建退共では、国債金利の低下による運用収入の減少などで、純資産である累積剰余金が、17年度末の937億円から18年度末は844億円に減少した。5年に1度の財政検証に基づき19年度、財務状況の悪化を回避するため、新たな掛金日額と予定運用利回りについて財務問題・基本問題検討委員会で検討を進めた。
 実際の退職金額は、納付年数30年の場合、現行は390万3000円だが、掛金日額320円で予定運用利回り1・8%だと330万3000円、1・6%だと319万4000円になる。納付年数40年の場合は、現行は603万7000円だが、掛金日額320円で予定利回り1・8%だと476万6000円、1・6%だと455万2000円になる。

提供:建通新聞社