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中央ニュース

2020/10/23

外国人技術者 海外の学歴審査を効率化

 国土交通省は、外国人技術者を日本国内の現場に主任技術者・監理技術者として配置できるよう、施工管理技士の資格取得を促進する。技術検定の受験資格として求められる実務経験は、受験者の学歴によって異なるが、外国人の海外での学歴は個別に審査を受け、大臣認定を受ける必要がある。2021年度に海外の大学を調査し、指定学科となる大学などをリスト化。円滑に大臣認定を受けられるようにする。
 海外の大学などを卒業した外国人技術者は国交省に申請し、大臣認定を受けると、国内の学歴と同じ扱いで技術検定の受験資格を得ることができる。ただ、審査側の国交省は、卒業した大学などが指定学科に当たるかどうか個別に審査するため、認定までに1〜3カ月が必要になる。
 国内で指定学科を卒業した受験者は、指定学科以外を卒業した場合と比べ、受験資格として求められる実務経験が短縮される。例えば、指定学科以外の大卒者の実務経験は「4年6カ月以上」だが、指定学科であれば「3年以上」に短縮される。
 国交省は、21年度に海外の大学などのカリキュラムが日本の指定学科に当たるかを事前に調査してリスト化。申請者の学歴が指定学科に当たるかを効率的に審査し、円滑に大臣認定を与えられるようにする。21年度当初予算案の概算要求に調査費約1500万円を盛り込んだ。
 外国人技術者が日本の技術検定を受験するケースは増加傾向にあり、ベトナム・韓国・中国国籍の外国人からの大臣認定の申請が多いという。国交省は、学歴に加え、海外で現場に従事した実務経験の認定も今年4月からスタートした。工事契約書の写しや発注者による証明書などを提出し、認定を受ければ、実務経験として海外工事での経験も認める。
 また、21年度からは全ての技術検定の試験問題で、使用される漢字にふりがなを追加し、日本語を母国語としない外国人技術者が技術検定を受験しやすくなる。

提供:建通新聞社